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Amazon出品サービス (Amazon Seller)
みなさん、Amazonでお買い物してますか?便利ですよね!
ネットショップを開設していたりせどらーには常識だと思いますが、実はAmazonで出品する事も出来るのです。
公式の煽り文にもありますがAmazonはユーザー数がメルカリやヤフオクの比では無いので、上手く使う事ができれば個人レベルでも十分な稼ぎを得る力を秘めたプラットフォームです。
Amazon.co.jpの月間ユニークビジター数は、デスクトップで約1,734万人(*1)、
モバイルは約 3,856万人(*2)と推計されています。
圧倒的な集客力を持つAmazonで、あなたの商品をより多くのお客様へお届けしませんか。(1) Nielsen Digital Content Measurement 2018 年 3 月度 ブランドレベル 家庭と職場からのアクセス
(2) Nielsen MobileNetView Brand 別 ランキング:2018 年 3 月度
上手く使う事ができれば、と書きましたが当然失敗する事もあります。
今回は私が実際に体験した失敗談のケースを紹介します。
①オリジナルブランドの商品は売れにくい
以前中国からの雑貨を安価に大量に仕入れる事が出来たのでヤフオクとかメルカリじゃなくAmazonで売りたいと思いました。
Amazonでの出品パターンは大きく3パターンあって、
- Amazonに既に商品ページがあるもの
- Amazonに商品ページが無いがEAN/JANコード(バーコードに記載されている番号)があるもの
- 商品ページも無く、バーコードも無いもの(オリジナルブランド等)
上の2つは商品登録が非常に楽だし、既に売れているものだから売れやすいです。
ただ、オリジナルブランドは新規に申請する必要があり申請に少し時間がかかり面倒なのと、登録されても検索でなかなか引っかからないので売れにくいです。
②広告料は結構高い
売れにくい商品なら広告したろ!
と思って広告を出しました。
Amazonで検索するとスポンサープロダクトと表示されているアレです。
単価自体は数円~数十円だったりそんなに高いように思わないかもしれませんが、クリック数が増えるとドンドン積み重なっていく訳です。
商品単価が安いと売れても広告料で圧迫されて利益がほとんど無い…
むしろ赤字になる事もあります。
まあ売れればまだ良いのですが、この時仕入れた商品は全然売れてくれませんでした…(泣)
③FBAの在庫保管料が高い
まだ諦めてません。
Primeマークを付ければ購入者の目を引いて売れやすくなるのでは!?
と思い、Primeマークを付ける手段としてFBAを選びました。
FBAはFulfillment By Amazonの略で、要はAmazonの倉庫に商品を預けて発送や返品・返金の処理等を全部お任せでやりますよ、というサービスです。
費用はAmazonのセンターへの送料+在庫保管料+出荷手数料で、自分で発送するよりコストはかかりますが、その分出荷の手間は大分省けます。
大量に売れる商品がある場合はFBAを使う事で発送の労力や保管スペースを省く事でメリットがあるでしょう。
センターへの送料はそれなりにかかりましたが、順調に売れてくれれば十分利益が出る計算でした。
しかし…
やっぱりそれほど売れませんでした!!
となると、在庫保管料がかかってきます。(サイズで料金が変わる)
商品単価が安い割には体積が大きい商品だった為、月数万円と保管料がかさみました…(吐き気)
売上の残高が無い場合はクレジットカードから引かれます。
もうFBAは止めたい…
④FBAの在庫を処分してもらうのにもお金がかかる
あんまり売れないし、かと言って送り直すとまた送料がかさむ…
もう廃棄してもらお…
はい、ここでもお金を取られます。
しかし返送料よりは安かったので結局廃棄しました。
⑤FBAで返品された商品が勝手に破棄される
他にFBAを使ってて気になったのは、返品・返金処理を自動的にやってもらえるのはいいのですが、返品された商品の状態がAmazonの基準に合わないと自動的に破棄されてしまいます。
例えメルカリやヤフオクで再販出来る(と思われる)ものであっても。
正確な状態に関しては知らされないので、それがイヤならFBAは使わない方がいいですね。
⑥短期間で稼ぎ過ぎると入金がキャンセルされる(アカウント審査が入る)
中国から仕入れたオリジナル商品の失敗から時は経ち、また別の商品にチャレンジしました。
こちらはAmazonに既に商品ページがあったので順調に売れてくれました。
Amazonでは月2回自動的に売上金を設定した口座に振り込んでくれます。
結構な売上になったので楽しみにしていたのですが、なぜか振り込まれません。
支払いのページを見ると…
キャンセルされました??
詳細を見るとびっくり、出品用アカウントに審査が入ったそうです。
出品や販売自体は正常に行えており、入金だけがされない状態。
規約違反があったり配送遅れや出荷キャンセル、返品が多いなど、アカウント健全性が低いと発生しやすいらしいですが、アカウント健全性には問題無し。
むしろ売上が順調で発送や購入者との対応が良かったのかマケプレプライムのトライアル免除の通知も来ているくらいです。
調査するとどうもアカウント毎に取引限度額というものが設定されているようで、今回は売上が順調過ぎてそれを超えてしまったのだと思います。
アマゾンからの【アカウント審査】徹底解説!通知がきたら停止や閉鎖にならないように即対応を!
審査は30日とありますが、実際は2週間後の次の振り込みタイミングで正常に入金されました。(ホッ、としました。)
しかしアカウントによっては商品の仕入れ元の領収書やらなんやらの必要書類を求められる事もあるそうです。
仕入れをクレジットカードで行って、支払いをAmazonの入金に頼っているような資金繰りがカツカツな人は要注意です。
⑦商品が保留のまま購入されない
売れた商品の出荷前のステータスは未出荷/保留の2種類があり、保留はコンビニ払いなどで支払いが未完了の場合です。
これは在庫は減るけど売上金にならず出荷も出来ない、呪いにかかったアイテムのようなものです。
しばらくしたら支払完了して未出荷になる事が通常ですが、たまに保留のまま残る場合があります。
ライバルによる妨害・嫌がらせでこういう手法を取るパターンもあるようです。(保留攻撃)
または他でいい商品を見つけたけどキャンセルせずにそのままとか…
コンビニ払いは7日経てば自動でキャンセルされ、在庫に数が戻ります。
未承認のクレジットカードの場合は14日だそうです。
すぐ売りたい商品だし7日も待てない!
という場合は2~3日経っても支払われない商品はもうキャンセルされたものとして扱い、在庫に数を戻して再度売ってしまうのもアリだと思います。
もしこのせいで在庫が無くなった後に支払われると出荷キャンセルするしかなくなりアカウントに傷が付きますので、そこは状況を見ながら判断した方がよいです。
私の場合はこの対策で特に問題となる事はありませんでした。
⑧ゆうパックがすぐに届かない
マケプレトライアルでその販売実績を認められるとPrimeマークを付ける事ができます。
Primeマークが付いていると14時までの注文は即日発送、翌日までに到着(地域によっては翌々日など)という厳しい制約があります。
最初はゆうパックで日付を指定せず出品しておりだいたいは翌日には購入者の元に届いていたのですが、一部の地域の購入者から期日になっても届かない、と何件かクレームが来ました。
ゆうパックの追跡番号で検索すると、なんと2週間後に配達予定!
その購入者の方々には郵便局には届いているから問い合わせしてくれ、と返事をしましたが一部の購入者からは期日に届かない事を理由に返金を求められました。
配達予定日が遅くなった明確な理由はわかりませんが、過疎地域だったりとか流通が多くて配達物がパンパンな時期だったりすると指定されていない商品の配達は後回しにされてしまうのかもしれません。
配達が遅れるとアカウントのステータスも悪くなる為、これ以来必ず出荷の翌日を配達予定日として指定するようにしました。
⑨在庫数が合わなくて出荷前キャンセル率が高くなる
初歩的な在庫管理・出荷オペレーションのミスではありますが、実在庫と出品アカウント上の在庫数が合わなくて出荷出来ない、というケースがあります。
すぐに商品が確保できれば良いのですが、品切れだったり手配に時間がかかったりする場合はキャンセルせざるを得ません。
するとアカウントの出荷前キャンセル率が高くなり、2.5%を超えるとマケプレプライムが使えなくなったり(Primeマークが付かなくなる)、お急ぎ便関連プログラムが使えなくなるというデメリットがあります。
Primeマークが付いていなかったり、到着が遅いと買ってもらえる確率が下がってしまいますので、毎日在庫チェックして実在庫とアカウント上の在庫数を合わせておきましょう。
⑩真贋の疑いでアカウント停止させられる
これは私の実体験ではありませんが、ブランド物の販売などをしているとユーザー(購入者)がAmazonに対して真贋の疑いクレームが入る場合があります。
つまり、この商品ニセモノじゃね!?
と。
すると有無を言わさずそのアカウント強制停止させられ、販売はもちろん、売上金の入金すらされなくなります。
解除する為には販売する商品をどこで購入したか、販売する権利を持っているかなどを証明する書類の提出を要求されます。
これが出来なければアカウント閉鎖の上、売上金没収…
本当にニセモノを売っていれば然るべき処置ですが、正規に販売しているショップとしてはたまったものではありません。
これらの書類はいつでもすぐに提出できるように整理しておきましょう。
このクレームは購入者以外にも同業者の嫌がらせで発生する事もあるようです。
この件は非常に情報量が多く、ネットで検索すればすぐ見つかると思いますが、参考サイトをいくつか上げておきます。
Amazon真贋調査の最新情報と対策 アカウント停止の対処方法を徹底解説
⑪会社にクレームの電話がかかってきた
最後に、一番背筋が凍ったエピソードです。
ある日部長に突然応接室に呼び出されました。
(苦しいか…!?)
そうか、それならまあ分かったよ。
クレーマーにはもう店閉めるって言っておくしこの件は俺までで留めておくから、そのアカウントもお前の名前じゃなくてちゃんとそいつの名前に変更しといてね。
(こっちが知りたいわ!!)
しかしわざわざ会社に電話してくるなんて、暇なクレーマーもいるもんだなぁ…
いや、暇だからクレームつけるのか…
まとめ
…とまぁ、色々な失敗談やトラブルがありますが、売れる商材とその安定供給があって上手くAmazonプラットフォームを使いこなす事ができれば大金が稼げる事は間違いありません。
しかし、クレームや返品するユーザー、同業のライバルも多く、彼らの存在を常に意識して対応する必要があります。
また、Amazonは殿様商売で絶対的な権力を持っており、基本的にはユーザーファーストの考えを持っているので出品者の理不尽なクレームなどで思わぬ被害や泣き寝入りを被る事もあり、リスクも十分に存在します。
大事なのは失敗した時にどう対応するかです。
こういったブログでの体験談やAmazonセラーフォーラムでのケースなどで常に情報収集してリスクと戦っていきましょう。