PAC Protocolのメインネットアップグレードの提案を日本語訳して解釈してみた
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目次

PAC Protocolのメインネットアップグレードの提案書を和訳した

前回はPAC Protocolのマスターノードオーナーはとりあえず投票しましょう!

という記事を書きましたが、本来は運営がこのアップデートで何をしようとしているのか?

何に対して賛成票を投票しようとしているのか?

をしっかり把握した上で投票した方がいいですよね。

公式の資料は全部英語なので、日本語に訳して意味を考える事にします。

公式資料

拙い訳ですが、こちらに用意したので読んでみてください。

PAC Protocol proposal-2022 - 日本語訳資料

導入部分

和訳した内容を抜粋して読んでいきたいと思います。

  • ユーザーにとって非常に良いアップデートをリリースする予定です
  • マスターノードオーナーやユーザーに透明性が大切だと思ってます
  • 技術文書を公開する予定です
  • メインネットアップデート時にPAC Global Holdings LLC(会社名:以下LLC)をサポートする為に鋳造し使用する内訳を説明します

ん?

アップデート時にPACを鋳造して使用するようです。

私たちは自分たちの仕事に誇りを持ち、現在および新規のすべてのPACプロトコルユーザーにとって非常に有利なアップデートをリリースすることができると信じています。
開発会社として多くの時間をフードの下で過ごし、プロセスを微調整していますが、マスターノードのオペレータや個々のユーザーに対して透明性が必要であることも認識しています。

また、技術文書も公開に向けて準備中です。
しかし、この提案の目的は、予想されるコアコンポーネントの簡単な概要を提供すること、およびこのメインネットアップデートのリリース時にPAC Global Holdings LLCをサポートするために鋳造し使用することを要求している$PACの内訳を説明することです。

メインネット アップデート

  • NFTやトークンを作れるようになる
  • ブロックを0から始めるのでブロックチェーンのサイズは小さくなり同期も高速になる
  • IPv6に対応する事でマスターノードのホスティング価格が安くなる可能性
  • ステーキングのエネルギー効率が向上する
  • 法規制に対応する為、匿名化機能を削除する
  • Dash 0.18をベースとしたアップグレード
  • 新しいブロックチェーンリリース後、yanSAFE 3.0.0のアップデートが可能
  • リリースから1ヶ月以内にyanDNAとyanSAFE 3.1.0のアップデートを行い、NFTに対応する
  • クレジット/デビット決済でyanDNAのストレージを確保
  • マスターノードサーバーの空き容量を貸し出す事が可能になる (任意のオプション)
  • yanNETWORKはLLCがホストするプライベート領域と、マスターノードによって分散成長する領域の2層がある (完全な分散型ではない)
  • ファイルが見つからない場合や内部でホストされているIPFSネットワークにアクセスできない場合の為、S3準拠のストレージを持つ
  • 基本的にはアップロード時点で暗号化され、所有者が許可しないと誰もアクセスできない
  • PACと1:1で交換する事でイーサリアムのように独自トークンを作る事ができる

yanDNAのオプションの話やNFTの話は以前のライトペーパーにもあった内容です。

IPv6対応でマスターノードの運営費が安くなるとありがたいですね。

匿名化機能の有無は時代の流れに沿ったものなので良いと思います。

メインネットのアップグレードから1ヶ月以内と期限を明確にするのは彼らにしては珍しいですが、良い事です。

じゃあメインネットのアップグレードはいつになるのか、という疑問もありますが…

投票期限が10/15となっていますが、その時点ですぐアプデはしないはず…

yanNETWORKはLLCがホストするプライベート領域と我々マスターノードオーナーの分散型領域の2つに分かれるのも納得です。

これも以前書きましたが、製品としてyanDNAをリリースする以上、ある程度の中央集権というか責任者が必要なのは当然です。

それに加えて分散型領域が広域なネットワークとストレージ、安全性をもたらしてくれるというバランスを考えてあるようです。

また、それに加えてS3 (AWS S3…99.999999999%の耐久性を持つストレージサービス)準拠という事で堅牢なストレージを確保する事でデータの保存性も高くなります。

イーサリアムのように独自トークンを作れるようになるという事ですが、$PACと1:1で交換になるという事でどのような使われ方になるか、どのくらいのプロジェクトが参加するか注目です。

プラットフォームとしての信頼性が盤石になれば将来にも期待できるのではないでしょうか。

私たちは、芸術や契約から商品やサービスに至るまで、NFTの利用が広く普及していることを目の当たりにしてきました。
ネイティブチェーンとして、PACプロトコルは、NFT、または環境内で可換な新しいトークンを鋳造する能力をサポートするために非常に深い変更を行う必要がありました。

チェーンはブロックゼロから始まるので、ブロックチェーンのサイズはずっと小さくなり、同期も速くなります。

私たちはQuantum proof block signaturesを導入しており、各ステークではブロックの最後に「署名」する必要があります。
標準的な署名を量子署名関数で包むことで、新しい量子証明の手法で検証できるようにします。もう一つの大きな利点は、IPv6という新しいネットワークインターフェイスを利用することで、IPv4が世界的に上限に達したため、より良いスケーラビリティを実現することです。
これにより、マスターノードのホスティングを個人で行う場合のコストが大幅に削減されることが期待されます。

ステーキングカーネルをよりエネルギー/計算効率の良いものに作り直しています。
これは、ウォレットを実行しているコンピュータへの負担を減らすことで、ステーキングに影響を与えるでしょう。

このアップグレードでは、今後の法規制に対応するため、コイン・ジョイン(匿名化)機能を削除しています。
また、ネットワークもDash 0.18コードベースにアップグレードし、それに伴うすべてのアップグレードを行います。

新しいブロックチェーンがリリースされた後、yanSAFE 3.0.0のアップデートが可能になりますが、トークン/NFTページ(yanSAFEのUI)はまだ表示されません。
メインネットの後、1ヶ月以内にYanDNAとyanSAFE 3.1.0をアップデートし、NFTに対応する予定です。

これはあくまでyanSAFEのアップデートになります。これが完了すると、誰もがyanSAFEを使ってyanDNAアカウントに接続し、メタデータのエントリーが保護されたNFTをミントすることができるようになります。
yanDNAのパフォーマンスは、PAC Global Holdings LLC開発チームが純粋にホストする内部IPFSネットワーク、クレジット/デビット決済ポータルを通じてストレージスペースを予約する方法を使ってyanDNAアカウント内のストレージスペースを予約したユーザーに長期ストレージを提供する冗長性と安全性の層に依存します。
将来的には、$PACと$YANの両方のトークンでストレージスペースを確保する方法を導入する予定です。

ダウンロードスペースに余裕がある場合は、マスターノードサーバーなどの所有するサーバーに無料でロード、インストールできるパブリックIPFSネットワークを提供することにしています。
これはオプトイン機能であり、IPFSソフトウェアのダウンロードに参加する人は、潜在的に無限のデータストレージネットワークの一部となることができます。
公開されたyanNETWORKのダウンロードは、開発チームによってホストされている内部プライベートyanNETWORKの成功をモニターしながら、徐々に行われる予定です。

LLCがホストする内部yanNETWORKと、分散成長するyanNETWORK層の両方を持つことで、ネットワーク内に保存されたデータの寿命のために分散成長する可能性と信頼性を提供します。
yanDNAの追加コンポーネントは、ファイルが見つからない場合や内部でホストされているIPFSネットワークにアクセスできない場合に備えて、S3準拠のサーバーを使用したコールドストレージ層です。
IPFSにアップロードされたファイルは、ユーザー側から暗号化されます。
つまり、合法的なプロセスのサービスに従って必要な場合を除き、アクセスを許されるのは、ファイルの所有者から許可された人たちだけなのです。
この種のデータストレージネットワークは、yanSAFEを使用してNFTを安全に鋳造(mint)したり、独自のトークンサプライを作成する能力において重要な役割を果たすことになります。

トークンの比率が1:1であれば、ユーザーはどんなユースケースやニーズが提示されても、独自のプロジェクト供給トークンを作成することができます。
yanSAFEアップデートでは、トークンとプロジェクトの詳細を説明するために必要なすべてのデータを簡単に入力できるようになりました。
トークン層を1:1の比率にしたのは、PACプロトコルネットワークが常に「Skin in theGame※」を持つプロジェクトのホームであることを確認するためのものです。
※「自分の発言や行動に自らリスクを背負っている」ことを、信頼度を測る基準とする事

OCB - ON CHAIN BUDGET 予算

初期からあった機能ですが、提案に対して投票して承認されたものにPACが支払われるという機能がバグによりいつの間にか停止していたようです。

この金はどうなった!?運営が懐に入れて甘い汁吸ってんじゃないだろうな!?

という事で過去に一波乱ありました。

これがちゃんと修正され、今後は必要な機能の実装の承認などに使われるのでしょう。

このネットワークが成長する過程で採用した革新的で有益な変更に、私たちはスーパーブロックの操作にバグを発見しました。
提案はまだ効果的にネットワークに掲載されていましたが、$PACをリリースするトリガーは、私たちが調査を続け、解決策を見つけるために、しばらくの間、停止しています。
この問題は、他のネットワーク活動には影響せず、セキュリティ上の欠陥も生じなかったことは幸いでした。
それでも、$PACの払い出しは今後のプロポーザル発行者のために修正される必要があり、メインネットのアップデートに修正が含まれる見込みです。

OCBは毎月約1億7000万の$PACを用意しており、このような提案をマスターノードのオペレータに提出し、オペレータがレビューしてYESかNOかを決定することができるようになっています。
申請される金額は1~1億7000万$PACまで様々です。
最終的な投票が行われるとOCBはYESの場合、要求された$PACのリリースを予定するように設計されています。
投票がNOのコンセンサスに達した場合、$PACは決して鋳造されず、提案の所有者に送られず、OCBが完全に使用されていないときはいつでも$PACの最大供給量を効果的に低下させることになります。

$YANトークン

もともとストレージ領域の確保に使用するという話でしたが、どのように供給されるかやその他の用途等はまだ不透明な分が多く、動向を注視していきたいと思います。

$YANトークンはネイティブの$PACとともに最初のトークンであり、最終的には主にyanNETWORK内のストレージスペースの予約に使用される予定です。
3億$YANの供給で1:1の比率はまだ有効であり、ストレージ予約のために受信できるようにyanDNA内に実装された後、提供される予定です。
NFTサポート、トークン層、クォーラム、マスターノードの更新、製品リリースに伴うこれらのプロトコル変更は、$YANトークンの主要なユースケースのインスピレーションとなりました。

OCBのバグで溜まっている28億$PACの行方

本来承認された提案に対して支払われるはずだった$PACは28億あり、それらは現在バーンされた状態になっています。

市場・取引所活動に使用される事を意図してないとありますが、

  • LLC社ではなく個々のメンバーによってコールドウォレットに保管される予定
  • この1年半の間に達成された成果を、潜在的なパートナーや採用企業に紹介するための最適な手段としてコアサポーターに送られる予定

という文を読むと今回のアップデートで解放されると思ってよいのかもしれません。

PACの発展の為に使ってもらう分には全然構わないと思います。

Flare Financeとの関係性もまだ生きているっぽい…

この金額の$PACは、$PACのMAX供給量に加算されることはありません。
前回行われたミント以降、マスターノードネットワークの投票結果がYESであってもプロポーザルが支払われないという内部バグにより、28億以上の$PACがアクセスできない状態になっています。
機能するOCBにアクセスできないまま、私たちは今皆さんにお見せしたいアップデートの準備のために、通常通りの作業を続けてきました。
造幣局に要請した28億$PACは、マスターノード・ネットワークの安定化を継続するため、そして私たちが力を入れて構築している様々なエコシステムに必要なPACの流動性を提供するために、私たちの開発を支援してくださる方々に使っていただくためのものです。

PAC Protocolはどのような開発会社やグループによっても、プロトコルのアップグレードや変更を行うことができるブロックチェーンです。
私たちの開発チームがプロトコルに提示するすべてのアップグレードは、PACプロトコルの用途と能力を拡大することを全面的に意図しています。
PAC Protocolのどの部分も、開発会社やグループに直接送るために$PACを積み立てるようなコアコーディングはされておらず、OCBがそのような金額を要求する主な機会となっています。

この提案で要求されている28億ドルのPACは、市場・取引所活動に使用されることを意図していません
この$PACの純粋な用途はネットワークの安定性を高め、開発経路や機会を通じてPACブランドと認知度をサポートし成長させ、PAC Protocolネットワークに優先的なサポートとイノベーションを提供し続けることにあります。
最終的にこの$PACの一部は使用する必要が生じるまで、LLC社ではなく個々のメンバーによってコールドウォレットに保管される予定です。
また、この1年半の間に達成された成果を、潜在的なパートナーや採用企業に紹介するための最適な手段としてコアサポーターに送られる予定です。

このような様々な機会がある中で、PACプロトコルのユーザには、PACプロトコルとパートナーシップの可能性のあるユースケースをリンクすることで提供できる対称性を楽しんでもらいたいと常に考えています。
そのためには、PACプロトコルのエコシステム内に大きな参加者を得る必要があります。
その一例として、Flare Financeに1億$PACを送ることでPAC Protocolのネットワーク上のユーザが彼らのリリース時に提供するものを享受できるようにしました。

チェーンスワップ

メインネットアップグレードで新しいチェーンになる際に移行する為の情報や、新しいチェーンでのマスターノード作成方法などはちゃんと準備して公開する予定があるようです。

今回のアップデートでは供給量の変更はありませんが、前述の28億$PACはやはり解放されるようです。

チェーンスワップは、使いやすさと安全性を確保するために、信頼性の高い、厳格なテストが行われます。
リリース時には、新しいチェーンにスワップするために必要なすべての情報を提供する特別なウェブページを用意する予定です。
さらに、新しいブロックチェーンへのスワップやマスターノードの作成方法に関するビデオも制作する予定です。
人々が$PACを新しいブロックチェーンに移動させ、マスターノードを効果的に破壊することでキューは劇的に短くなります。
この過渡期の悪用を防ぐため、ブリッジは新しいブロックチェーンのローンチ前に既に存在する$PACのみを許可します。
これは、旧ブロックチェーンのユーザーがPoSやマスターノードの報酬を悪用して不正にスワップオーバーするリスクがないため、スワップ期間の切り捨てがないことを意味します。
チェーン起動時に、新しいブロックチェーンにスワップするかどうかは、あなたが選択することになります。

もう一つ説明すべき非常に重要な点は、現在の$PAC保有者全員が、新しいブロックチェーンにスワップすることを選択した場合に、正しい量の$PACが利用可能であることを確認するために必要なプロセスです。
以下は理解しにくいかもしれませんが、このプロセスで言及されていない変数がないように説明を含める必要があります。
チェーンスワップが正しく完了するためには、現在の$PACの流通供給量をわずかに上回る量の新しい$PACを作成し、この提案が承認された場合には28億$PACのミントリクエストを追加する必要があります。
なお、$PACのMAX供給には影響ありません。
現在のブロックチェーンの流通供給量と新しいブロックチェーンの流通供給量を比較する際に必要とされない追加の$PACは、エクスプローラーを見たときに非常に目立つ形ですぐに燃やされることになります。
この方法をとる目的は、スワップ時に両チェーンの供給量を一致させることができない可能性を否定し、不一致が生じないようにすることです。

まとめ

yanDNAのβ版リリースから長い間ロクな動きがなかったPAC Protocolですが、ようやく前に進めそうです。

そしてその為にはマスターノードオーナーが今回の提案を承認する事!

暴落して激安になっているPACを購入して新しくマスターノードを構築し、投票数を増やすのも良いと思います。

期限は10/15!

良い結果になる事を祈りましょう!

 

 

 

 

 

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