LINE DEVELOPER DAY 2018 - 参加レポート -
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LINEのエンジニア向けカンファレンス、LINE DEVELOPER DAY 2018に参加してきました!

会場の八芳園の素晴らしさもさる事ながら、LINEスタッフのホスピタリティ(おもてなしの心)や各セッションの情報量の多さに圧倒されました。

オープニングセッションからクロージングセッション、懇親会まで一通り参加しましたが、全ての内容について書くとボリュームがあり過ぎる為、全体の雰囲気と印象に残った点をかいつまんで書いていきます。

 

 

目次

八芳園入園~受付

白金台の駅を出て左に行くと八芳園が向かい側に見えてきます。

 

門をくぐると参加者と思われる人が増えてきて段々テンションが上がってきます。

  

暖簾をくぐってから受付までは少し距離があり、提灯を持ったスタッフが爽やかないい笑顔でおはようございます!と挨拶してくれます。

公式アカウントをフォローしていると受付用のURLが配信されるので、受付のスタッフにタップしてもらいます。

 

余談ですが公式アカウントのフォロワー(参加者)は1000人超え…

玄関前には大きい提灯のモニュメントが飾ってあったり、玄関にはドン!とLINE DEVELOPER DAY 2018の文字があります。

 

八芳園の3Fにクロークがあるので荷物を預ける事ができます。

こちらは八芳園のスタッフですが、LINEスタッフ同様ホスピタリティがあり気持ち良く接客してもらえました。

 

オープニングセッション

オープニングセッションは一番広いHALL Aでしたが10:30の時点で超満員!

立ち見しかできませんでしたので、次のセッションの席確保も兼ねてサテライト会場となっている他のホールで座って見ました。

(空いててよかった)

オープニングセッションではLINEの取り組んでいるアイテムやこれからのヴィジョンを話されていましたが、これだけでもかなりボリュームがあり、LINEが物凄く広い領域でチャレンジしている事がわかります。

  • LINEのテーマはConnect。ユーザー - Webサービス - デバイス を繋げる。
  • 今年公開されたLIFF(LINE Front-endFramework)は顧客に対しておすすめのコンテンツを提供できるプラットフォーム
  • CEK(Clova Extensions Kit)でClovaのスキルを開発できる
  • LINK Chainを利用してトークンエコノミーシステムに参加
  • 音声認識、画像認識、パーソナライズなどAI分野に力を入れている
  • チャットボットエンジン・OCR(トークにアップした画像の文字をコピペ可能)をリリース予定
  • OCR機能は実はデスクトップ版のLINEでは使える
  • AIとブロックチェーンに力を入れており、Synergy効果を得られると考えている
  • フィンテック分野にも参入。日本は現金決済が主流だが、海外はキャッシュレスが主流
  • LINE Payは現在4000万ユーザー、グローバルでの取引高が1250億円/月を突破!
  • LINE Payは年内中にQUICPayと連携し、非接触式決済にも対応予定
  • LINEほけんをリリース
  • LINEスマート投資で興味のある分野を簡単に選択できたり、アドバイスを受けながら投資できる

 

やっぱり列挙するとめっちゃ多い…笑

上記の中で特に気になったものを少し調べてみます。

LIFF(LINE Front-end Framework)

LIFFはLINEアプリのトークルーム内で動作するWebアプリを実装するプラットフォームで、WebサービスをLINEアプリ上で完結できるようになり、UXを大幅に改善できます。

他のセッションでも頻繁にLIFFが出現しており、LINEの中で重要な位置付けである事が伺われます。

※LIFFの作成には、「LINE ビジネスコネクト」などのAPI型のLINEアカウントや「Messaging API」が有効になったLINE@のチャネルが必要です。

ニュースリリース 【LINE】「Messaging API」の新機能、 「LINE Front-end Framework(LIFF)」を公開

 

トークンエコノミー・LINK Chain

トークンエコノミーはトークン(お金の代わり・暗号通貨)を用いた経済の事を指します。

ユーザーが消費者であり生産者(SNS、ブログ、レビュー等のコンテンツ)である現代では適切に生産者に還元する事でよりコンテンツの発展が望めます。

これまでも他のWebサービスで還元の仕組みはありましたが、少額であったり還元の仕組みがフェアでない事に問題意識を持っており、ブロックチェーン技術利用したLINK Chainを活用する事でユーザー・企業間での現金・ポイントのやりとりが全て見えるようになり、透明性、公平性、安全性、インセンティブ等の問題を解決できると考えています。

そういえば、LINEは日本では取引できませんがBITBOX(日本からはアクセス不可)という暗号通貨取引所を運営していましたね。

現在3つのdAppsを段階的に開発中のようです。(製品レビュー、グルメレビュー、ロケーションレビュー)

来年から本格始動するようです。期待しましょう!

 

LINE Payのエピソード

ファイナンシャリストの池田さんの娘さんのエピソードが面白かったので1つ紹介します。

重要な会議中に高校生の娘さんから「お父さん、服を買うからすぐLINE Payで5000円送って!あと1分でレジだから!」とLINE通話が来たんですよ。
会議中ですぐ戻らなきゃいけないので、LINE Payで5000円送金してあげました。(10~15秒程度)
その後娘さんからはサンクス!と連絡が来てそこから会話して、コミュニケーションにつながってよい親子関係の構築に一役買っています。

微笑ましい親子エピソードであるのと同時に、新しいお小遣いのあげ方だなぁ…と感心しました。

 

もう1つ池田さんが言っていた話も面白かったです。

LINE Walletにポイントカードやクーポンを追加する機能が実装されました。
ちょっとイメージしてください。
デートとかで紙のクーポン出すとケチなんだ、って思われるじゃないですか?
ダサいじゃないですか?
LINE Payではクーポンでお得にして決済までスマホ1つでできちゃうんですよ!
カッコいい…ステキ!ってなるかもしれません笑

この話を聞いた時は笑ったんですけど、古いニュースですがクーポンを出す男は生理的に無理って女性の記事を見て、

この話マジやんけ…!?なんて思いました笑

そんな事思う人は少ないと思いますけどね!

 

クーポン使う30代男性が「気持ち悪い」 女性の投稿に男性の異論殺到

 

2FでのデモとCafeの雰囲気

2F Cafeの前では顔の画像認識を使ったゲームや、Clovaで音声認識させての写真撮影+LINEトークに送信するデモを行っていました。

CafeではLINE Walletに200円分が配布され、それでドリンクを購入するというLINE Payのデモを行っていました。

提灯型のペットボトルに入ったお水や、LINEキャラクターが印刷されたお菓子が可愛いです。

テーブルの下に電源タップがあるのもノートPCやスマホの充電が出来て地味にありがたいです。

ホスピタリティ満載のCafeでした。

ここで5~10分のプレゼンを行うLightning Talkも行われていました。

豪華な弁当

Cafeでかなりホスピタリティを感じていますが、弁当のクオリティの高さにも驚きました。

ボリュームもぱっと見でかなりあるのですが、味も全部良かったです。

もらった弁当でこんなに美味しいと思えたのは初めてかもしれません。

 

ランチセッション

ランチセッションでは多国籍・多文化のエンジニアが多いLINEでの働き方・文化について美味しいお弁当を食べながら聞きました。

 

  • LINEはグローバルで2100人のエンジニアがいて、3000人を目指す
  • 英語中心なので英語の勉強してる
  • 福岡のエンジニアの60%は海外の人
  • LINEのビデオチャットで拠点をつないだりしてる
  • 評価プロセスや人事制度などの重要な内容を役員と新卒が対等にやり取り出来る
  • LINEが大事にしている3つのエンジニアカルチャー: Take Ownership, Trust And Respect, Be Open
  • Take Ownership: 自分事として主体性を持って動く
  • Trust&Respect: 互いの信頼と尊敬し、他の人の仕事を興味を持つ
  • Be Open: 情報を公開し、心も開いて忌憚のない意見を交わす。githubにみんなアップしてるので問題点(issue)を見てアドバイスしたり、参考にしたりする

 

話を聞いてLINEはとてつもないエンジニア集団だな、という印象と3つのエンジニアカルチャーはとても素晴らしい文化・精神だと感じました。

この3つカルチャーはエンジニアだけで無く、普通の会社員も持つべきだと思います。

この精神があれば世の中もっと上手く回るし、みんな切磋琢磨して成長し合えるのに…

 

参加したセッションのピックアップ

では肝心の技術セッションで印象に残った事を挙げていきます。

Android ThingsでClovaを動かしてみた (2F Cafe Lightning Talk)

Android Thingsは組み込み製品向けのIoT用のAndroidです。

通常のAndroidアプリを開発する環境と感覚でGPIOやI2C、PWMなどデバイス制御が行え、Googleと契約する事でアップデートの保証もできます。

製品に組み込む事で簡単にGUI付きのデバイスが開発可能で、現在簡単に入手可能なボードとしてはRaspberry Pi3があります。

このセッションではAndroid用のClova Client SDKを開発し、ボタンでClovaを起動して会話中はLEDが点灯するデバイスのデモ機をAndroid Thingsで作成したというデモでした。

(※SDKやサンプルプログラムは後日公開予定)

Clovaデバイスを増やしていきたいのでデバイスメーカーは是非相談して欲しいとの事です。

 

うちにRaspberry Pi3はたくさん転がっているので、近い内にデモ機を作って相談しにいきたいと思います。

 

モノからつながる世界・モノから広がる世界へ LINEが手がけるIoTへの取り組みとその未来 (HALL B)

LINE ThingsはBLEでデバイスとLINEアプリ上で接続してBotやWebサービスと連携する為のプラットフォームです。

BLEに対応したLIFFのプラグインと組み合わせる事でデバイスとの連携が簡単にでき、ユーザーフレンドリーなUIが実現できます。

C#erの自分としてはJavaScript以外にC#もサポートして欲しいですが…

LIFFでUIが作成できるのは大きいですね。

LINE Thingsを使えばiOS/Androidとネイティブアプリを個別に作る必要はありませんし、アプリをストアからダウンロードする必要がありません。

LINE Thingsに対応したサービス例としてLINEトークでTV番組を検索して録画できるパナソニック製品や、複数の機器をまとめてON/OFFしたり、体重計と連携するデモがありました。

LINEアプリを自分で起動しなくても機器の方から自動で連携する事もできるようです。

Read/Write/Notificationの権限は通常のBLEと同じようです。

 

このプラットフォームに対応すればECHONET Liteとかいう、HEMS用の共通プロトコルもいらなくなるのでは?

メーカー/ユーザーの両方にメリットがあるのでは無いでしょうか。

GitHubにサンプルがあるので興味がある方は触ってみてください。

自分も今度遊んでみます。

https://github.com/line/line-things-starter

 

いま考えられる限り最も速く対話型アプリを開発する方法 (HALL C)

日本マイクロソフトの中村憲一朗さんのセッションです。

根っからの技術者という匂いがプンプンして、結構刺激的な内容でした。

 

Botを効率良く最速で開発するには…

結論!

最強のエディタと慣れ親しんだ言語とテンプレート、ツールを使う

 

なんと身も蓋も無い…笑

ですが、その通りです。エディタはVisual Studio Codeがおすすめ(最強)だそうです。

開発のスタート時はGitHubのサンプルをコピペして名前空間やなんやらを修正するより、テンプレート化した方が良い。

言語もSDKがサポートしてないから無理に慣れないPythonとか使ってませんか?

実はLINE Messaging APIの公式SDKもC#をサポートしてないんですよ…

 

じゃあどうするか?

作るんですよ!エンジニアなので!

 

ここは痺れたなあ…

この精神は重要ですね。SDKの言語サポートレベルはそうそう真似できませんが。

LINEは公式以外にもコミュニティによってSDKやツール等を公開しています。

ここで色々探してみるとよいでしょう。

コミュニティSDKとライブラリ

 

ちなみにC#対応Bot SDKは以下です。

https://github.com/dlemstra/line-bot-sdk-dotnet

 

あとはBot DesginerSimulatorを使うと最速でBotを開発できます。

 

中村さんの今回の目標はブログをいいね!してもらう事でしたので、いいねしておきました。

https://qiita.com/search?q=line+user%3Akenakamu

中村さんのGitHubはこちらです。

https://github.com/kenakamu

 

エンジニア魂が炸裂する、とても良いセッションでした。

 

サーバーレスで!Clovaスキル開発入門 (C#) (HALL C)

このセッションの講演者は超有名インフルエンサーのちょまどさんです。

新卒で働いていたSIerを3ヶ月で退職し、その後プログラマとしてXamarin+Azureでスマホアプリを開発、現在はMicrosoft本社のアドボケイトでエンジニアであり漫画家でもあるという、とんでもない経歴とスキルを持つ才女です。(ルックスも美人だ)

資料のスライドがとてもカラフルかつ分かりやすく、枚数も非常に多くて熱量の凄さがわかります。

スマートスピーカーの紹介や仕組み、サーバレスがどういう事か初心者にも分かりやすい絵で丁寧に説明してくれます。

Microsoftもスピーカーを出してたんですね…

Clovaのスキルを実装についてはコードを見せてくれてポイント毎に説明してくれるのがありがたかったですね。

コードは全てGitHubにアップされています。

もちろんC#でね!最高!

https://github.com/chomado/SmartSpeakerGetLatestArticle

 

Clova SDKは7月にリリースされたばかりで他のスマートスピーカーと比べてブルーオーシャンなので盛り上げていきましょう!

との事でした。

 

クロージングセッション

クロージングはオープニングと同じ会場でした。

だいたいこんな感じです。

  • LINE boot awardsの賞金は1000万円
  • LINE boot awards 世界中から1125件の応募あり
  • 優勝したのはインドネシアのチームと高校生
  • インドネシアのiCal ica(イチャイチャ:人の名前) botゲーム
  • ゲームを通じてデートにもつながる
  • 意図していなかったけど日本語のイチャイチャといい感じにリンクしていて良い
  • 高校生のはLINE botがクラスの当番決めなどをやってくれる
  • 次開催するのはいつか分からないけど、oが1つ増えてLINE booot awardsになるかな?
  • 今回のDev dayは技術を使ってもらうだけでなく、LINEと一緒に働くという選択肢を考えてもらいたい
  • 技術の進歩の為には知識・マインド・Visionの共有が必要
  • CTOがOJTを行なっている

 

まとめ・感想

省略したつもりが大分盛りだくさんになってしまいました…

それだけこのカンファレンスの熱量がすごかったという事で。

ざっと感想を列挙するとこんな感じです。

  • 大判振る舞いすぎ
  • おもてなしの心が最高
  • 最強エンジニアの集団
  • ユーザーとしても開発者としてもLINE信者になった!
  • LINEプラットフォームを活用して世界にLINEの技術を広めたい!(使命感)

 

本当は懇親会の事も書きたかったのですが、そこまで書くとボリュームあり過ぎになるので別記事にしたいと思います。

来年も開催されるそうなので、もし可能であればまた参加したいです。(今回は抽選)

それまでにLINEプラットフォームの勉強をして、活用した製品・サービスの企画をしていきたいと思います。

ちなみに私はスーツで行きましたが、ほとんどの参加者は私服でした。

キチっとして行ったつもりが逆に浮いてしまうので、次の機会があれば私服で気楽に行きたいです。

 

今回のカンファレンスでLINEは素晴らしい企業・エンジニア集団だと感じました。

インターンでは1ヶ月で40万円支給されます。

転職や就職を考えている方、エンジニアとして働き方、給与、待遇などに悩んでいる方々はLINEを訪ねてみてはどうでしょうか。

 

今回のスライドと一部の動画はアップされています。

参加できなかった方、参加したけど見返したい方はどうぞ。

 

スライド

https://www.slideshare.net/linecorp/presentations

 

動画

https://live.line.me/channels/31960

https://www.youtube.com/playlist?list=PLI2S-k0Fa59uvsnbkf2naoqmpbwtux6sI

 

 

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